TDYリモデルスマイル作品コンテスト

2013年入賞作品発表!

審査の様子

2013年度も皆様から多数の応募をいただき、誠にありがとうございました。
去る11月25日・26日の2日間にわたって厳正に審査を行い、全国最優秀賞作品、および各部門の上位入賞作品を決定しました。審査員の講評とともに発表いたします。

暮らしの質を高める提案力に注目

 今回の応募総数は2846点(1089社)で、残念ながら前年よりやや減少しました。「それでも、全般的に施工内容も事例シートもハイレベルなものが多く、非常に見応えがありました」と話されるのは審査員の竜口隆三先生。西岡麻里子先生も「昨年の全国最優秀賞作品の好影響かと思いますが、リモデル自体の質の高さだけではなく、事例シートの見せ方・書き方も評価の大きなポイントになるということがメッセージとして伝わり、充実した内容のシートが多くなったことが印象的でした」と話されます。表現方法に工夫を凝らしたもの、提案内容からお施主様とコミュニケーションがよく取れていることが伝わってくるもの、家具が配置された空間や住み手のワンシーンをとらえた暮らしが見える写真など、魅力のあるシートが増え、「プレゼンテーション力の向上が感じられた」と評価されていました。
 また、プランニングにおいては「蕎麦打ちなど趣味のためのコーナーや、家事をしながらでも子どもの様子がうかがえる設え、空間に彩りを加えるデザインなど、快適で楽しい暮らしを実現する気の利いたアイデアが目立ったことが特徴のひとつ」と竜口先生。それは提案力の高さを物語っており、その点でも審査員のお二人がまさに“ナンバーワン”と評価されたのが、今回の全国最優秀賞作品です。
 お施主様の定年後の住まいをテーマにしたリモデルで、大空間のLDKの創出、回遊動線を取り入れたレイアウト、薪ストーブを中心としたくつろぎ時間の演出、素材や色使いにこだわったインテリアと、大人の豊かな暮らしをイメージさせる生活提案まで盛り込まれたプランニングが目を引いた作品です。「個性を追求した奇抜なつくりではありませんが、どの写真を見ても美しく、空間構成のうまさとインテリアのセンスの良さが強く印象に残りました」(西岡先生)。「暮らしの質を高める提案力が、ハイレベルな応募作品の中でも特に光っていました」(竜口先生)と、お二人は口を揃えて絶賛されていました。

今後も店会の活発な動きに期待!

 今回、新たな部門として「グリーンリモデル診断活用部門」が設けられ、力作が多数寄せられました。環境にも健康にも配慮したエコな住まいが見直される時代の流れを反映して、今後さらにこの部門の作品が増えていくことが期待されます。
 一方で、空間別部門の「バス&洗面所」においては、ユニットバスが主流とあって、商品をうまく活用しながら美しく快適な空間にリモデルされた作品が多く見られました。ただ、写真には現場ごとの“違い”が出にくいため、事例シートへの工夫が必要という印象も。「ほかの空間とのつながりなど、こだわった点を強調するといいかもしれません。また、バス&洗面所自体の見え方をインテリアの一部にするなど、個性的な作品も増えて欲しい」と、お二人は提唱されています。
 最近は、店会単位でシート作りの勉強会を行うなど、活動もより盛んになってきています。「審査員にとっても見やすく、リモデルのポイントが押さえられた優れたシートというのは、お客様にも強くアピールできる営業ツールとして生かすことができます。そんな視点を持ってより良いものを作っていただきたい」とお二人。お客様を笑顔にするリモデルを実現し、ぜひ普段から1件でも多く、シートにまとめるようにしてください。

審査員
西岡 麻里子 先生
西岡 麻里子 先生

一級建築士。アトリエ楽 一級建築士事務所主宰。埼玉県生まれ。日本女子大学住居学科卒。「どこの家も散らかっているし、家族の会話は少ない」を前提に、楽しい暮らしができる家づくりを日々模索する。著書に、吉田桂二氏らとの共著「暮らしから描くキッチンと収納の作り方」(彰国社)、女性建築技術者の会名義での「家づくりのバイブル」(三省堂)など。
竜口 隆三 先生
竜口 隆三 先生

西日本工業大学デザイン学部教授・博士(人間環境デザイン学)。東陶機器㈱(現TOTO㈱)にて長年水まわり設備機器・福祉機器を中心としたバリアフリー化の研究・開発業務に従事し、2002年同社内に設立されたUD(ユニバーサルデザイン)研究所の初代所長に就任。現在は西日本工業大学で教鞭を執るほか、国内外でUDを中心とした講演活動も精力的にこなす。
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