大正時代と築年数も古い古民家は、和室が田の字に並び、寒くて段差も多く、地震への不安もあります。屋根の勾配が深くて急なため、居間も暗くて天井も低く、昼間でも電気を点けないと生活できません。
K.M邸
- 住宅形態
- 戸建住宅
- 築年数
- 83年
- リモデル面積
- 262.8m²
- リモデル日数
- 90日
- リモデル費用
- 600万円
BEFORE | AFTER | |
部屋に囲まれた茶の間での生活から、外を眺めながら光と風に季節を感じながら過ごせるようになりました。階段を中心に回遊できる間取りになり、お互いの存在を感じつつ、ほどよい距離感で2世帯の家族が仲良く暮らせます。 |
息子さんのご結婚を機に2世帯で暮らせるよう、建物のもつ風格は残しつつ、耐震補強の後にフローリングのLDKや寝室、水まわりなど機能性を充実させました。リビングはワイドオープン窓を採用し、各所にガラス瓦を用いて明るく開放的な空間に。新旧の境界を明確にさせず、自然に溶け合うよう工夫しました。 |
耐震性、耐久性、断熱性能、バリアフリー、間取りの可変性、省エネルギー性といった要素は住まいの長期使用に不可欠な要素ですが、リモデルによってこれら全てを獲得し、先祖代々の家をさらに大切に使い続けていく姿勢がうかがえます。既存の素材や味わいを重視しつつ、現代的な暮らしやすさも獲得したアプローチは、これからのリモデルのあり方を示唆していることから「グリーンリモデル賞」とさせていただきました。 |